髪の毛はどうやってできてるの?毛髪を構成する3つの層とは?

知識

人間の頭から当たり前のように生えている髪の毛。
日本人の髪の毛の本数は平均で”約10万本程度”と言われており、多い人で”13~14万本”、少ない人で”6~7万本”もの本数が生えていると言われています。

そんなにたくさんの本数が生えている髪の毛はどのように構成されているのか皆さんはご存知ですか?

皆さんの頭に生えている髪の毛を手に取って見てみると、ただの1本の糸のように見えますよね。
でも、実は髪の毛とは外側から”キューティクル(毛小皮)””コルテックス(毛皮質)””メデュラ(毛髄質)”の三層からなる層によって構成されているのです。

その三層は密接に重なり合っており、断面図を顕微鏡などで見てみると、まるで”のり巻き”のような形に見えます。
なので、今回は髪の毛の構造を”のり巻き”に例えて”毛髪の基本構造”についてそれぞれの層の説明をしていきたいと思います。

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キューティクル(毛小皮)とは?

まずは、一番外側の層でのり巻きの”のり”にあたる部分が”キューティクル(毛小皮)”になります。
このキューティクルとは、魚のうろこのように透明で硬いもので、根元から毛先に向かってタケノコの皮のように数枚が重なっています。
その枚数は細毛の人~太毛の人でも差があり、だいたい4枚~8枚程と言われています。
そして、まるで鎧のようにブラッシングやコーミングなどの外的刺激から髪の内部を守ってくれているのがキューティクルだと言われています。

また、健康なキューティクルは水をはじく性質もあるので、その性質が水や薬剤(パーマ液やカラー剤など)が毛髪中に浸透するのをさまたげる働きも持っているので、もともと本来は毛髪は損傷しづらい構造となっています。
その為、一度も染めたりパーマをかけたりした事が無い人の髪の毛(美容師サイドではバージン毛と呼んでいます。)は染まりづらかったり、パーマがかかりづらかったりするのはこのキューティクルが健康でしっかりしてるのでそのバリア機能により薬剤の浸透が妨げられる為に起こります。

しかし、そんな毛髪内部を守る頑丈そうな鎧のキューティクルでも、意外ともろく、ちょっとした事で損傷してしまいます。

例えば、過度のパーマ処理やカラー剤による染毛を繰り返す事により、損傷しはがれやすくなるために、そのような状態の時に無理な力(強い力でのブラッシングなど)が加わると、キューティクルに乱れが生じてしまいます。
そして、その状態が進行してしまうと、毛髪の内部のコルテックスが露出してしまいます。このような状態になると、毛髪が乾燥しやすくなったり、ツヤが無くなってくるといった毛髪損傷が起こり始めます。

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コルテックス(毛皮質)とは?

次に、のり巻きの”ご飯”にあたる部分が中間層の”コルテックス(毛皮質)”になります。
毛髪は、縦に裂ける性質(この毛髪の毛先が縦に裂けてしまっている状態を”枝毛”と呼んでいます。)があり、これはコルテックスの構造が縦につながっているためです。

また、コルテックスには、毛髪の色を決定するメラニン色素もあります。
ヘアカラーをする事によって毛髪の色が変わるのは、このコルテックスに薬剤が作用しているからと言われています。
パーマは、毛髪の形状をウェーブにしたり、ストレートにしたりする施術になりますが、これもコルテックスにパーマ剤が作用して、効果を発揮するのでパーマがかかるという原理になります。

コルテックス自体はキューティクルとは異なり、水となじみやすい性質を持っているので薬剤の浸透もしやすいと言えますね。

しかし、パーマやカラーによる染毛の繰り返しをやり過ぎてしまうと、その構成物であるタンパク質の流出や変性が起こってしまいます。
そうなると、水分を保持する能力が低下してしまい、毛髪がパサついたり、パーマやヘアカラーの作用する部分が少なくなったりして、薬剤の効果や持続性にも悪影響を与えるようになってしまいます。

よく、一番ダメージの進んでしまった髪の毛先がパーマがかかりづらかったり、だれやすかったり、カラーも染まりづらかったり、褪色が極端に早かったりしてしまうのはこのコルテックスが損傷し内部のタンパク質が流出しすぎてしまう事が原因で起こる現象とも言えます。

メデュラ(毛髄質)とは?

最後に、のり巻きの”具”にあたる部分が毛髪の中心層の”メデュラ(毛髄質)”となります。
メデュラは”髄”という文字がつくように毛髪にとっては芯となる重要な部分なのですが、毛髪に必ずあるとは限らず、細い髪や生えたばかりの髪にはない場合もあるというなんとも不思議な存在です。

メデュラ自体は空洞化しているため、保湿性に優れることから、体温を保持する役割があるとも言われています。
事実、他の動物の例では、体温を保つのに効率を良くするために、メデュラが異常に大きく存在している場合もあるそうです。

一般的には、このメデュラが大きい毛髪の方がパーマがかかりやすいと言われていたり、毛髪のツヤに関して、メデュラが深く関係しているのではないかと考えられているそうです。

実は、現代の科学をもってしても、メデュラの性質を100%は解明しきれていないと言われていて、とても謎めいた部分の多い存在なのです。

まとめ

いかがでしたか?

文字であらわすと多少、難しく考えてしまいますが、”のり巻き”に例えるとイメージがつきやすいですよね。

実は、僕も美容師をしていた時があるんですが、やはり髪の事を考えずにパーマやカラーを繰り返して毛髪を損傷させ過ぎてしまっていたお客様がたくさんいらっしゃいました。

もちろん、美容師側としてはなるべく毛髪を傷めないように施術していると思いますが、毛髪は傷めてしまったら修復はできません!
なので、パーマやカラーをされる方自身がしっかりと毛髪について理解を深めていくのがいいのかなと僕は思います。

毛髪の事をきちんと考えてめいいっぱいオシャレを楽しみましょう♪

では、また。

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